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2014年 ワークショップ


《テーマ(仮題)》


「改めて、福祉・介護の情報化・ICT 化とは何であるか」

 


《趣旨》 


 日本福祉介護情報学会が発足して 15 年が過ぎようとしています。
 学会発足時は、「福祉・介護の現場に機械(コンピューター)は馴染まないもの、福祉は人 と人で成り立つものだ」と当然のことように言われるなかで、業務効率化とサービスの質の 向上を目的とした先進的なコンピューターシステムの事例を集め、どうすれば情報化を進め られるのか、現場に受け入れられるものになるのかを研究していました。
 介護現場の情報化を進めるきっかけとなった介護保険法の施行を経て、今日では、「ホー ムヘルパーが利用者宅を地図で探してナビゲーションとして使う、薬や病名など知らない言 葉を検索する、携帯電話やメールを使って外出先で連絡を取り合う」などは当然のことにな っており、ホームヘルパーが手にしているスマートフォンはかつてのコンピューターよりも 多機能で高性能なものとなっています。
 また、医療介護総合確保法の施行により、市町村が主体となって、在宅医療・介護の連携・ 協働、地域包括ケアシステムの構築などの取り組みが進められることになっています。具体 的には、地域の社会資源を可視化し、ネットワーク化を進め、福祉・介護職と医療職さらに は多様な担い手がチームとなって自宅や地域で暮らす高齢者等の生活を連続的かつ包括的 に支える仕組みをつくりあげる試みが全国各地で展開されようとしています。これらは、地 域福祉の実践でありながら、視点を変えれば、その全てが「情報に関する活動」であり、意 図的に情報を扱うことを意味する「情報化」とその社会的基盤の上でコミュニケーションを 効率的に行うツールとして ICT を利活用する「ICT 化」の実践であるとも言えます。
 本学会においても「個人情報保護」に関する研究を積み重ねてきておりますが、個人を特 定できる情報の扱い方を定めた個人情報保護法の時代から、それらの情報のプライバシー性 を問い、プライバシー影響評価(PIA)を踏まえて情報活用のルールを定めるパーソナルデ ータの時代へと大きく舵が切られつつあります。福祉・介護においては、個々の生活上のプ ライバシーに立ち入ることなく必要とする支援やサービスを届けることが難しい特殊性が あり、プライバシーを守りつつ、ベネフィットを確保する Privacy by Design の考え方が最 も求められる領域であるとも言えます。
 これらは、情報化・ICT 化に関する研究テーマの一例であると言わざるを得ないほど、本 学会を取り巻く環境は大きく変わってきています。学会発足以降 15 年あまりに渡って積み 重ねてきた研究・実践は、地域包括ケアシステムの構築や多職種連携・協働における情報の 視点からの方法論として取りまとめていくに十分であり、また、その情報発信は、この領域 を専門とする本学会に求められる責務でもあります。
 このような思いの下、そもそも福祉・介護の情報化とは何であるか、本学会は、どこまで を守備範囲とし、時代の要請に応えるために深化させていかなければならない領域は何であ るかなどを学会会員が語り合い、学会活動を活性化させることを目的としたワークショップ を開催することになりました。
 今回のワークショップは、学会会員が双方向で交流することを目的とする初めての試みで あり、今後の本学会の方向性を定める重要なイベントとなります。奮ってご参加いただきま すよう、お願いいたします。

 

 ■2014年度ワークショップのご案内

 


《主催》


 日本福祉介護情報学会

  


《日時・会場》


 【日時】2014年3月22日(日) 13:30~17:00

 【会場】立教大学 池袋キャンパス1号館 1104 室

  


《参加費》


 会員・非会員ともに無料

                


《お願い事項・参加申込方法》


 下記の「参加申込フォーム」より参加申込をお願いいたします。参加申込をされる際には、フォーム内にあります研究テーマや関心事項のご記入にご協力をお願いいたします。

 

 参加申込フォーム

 

 ワークショップの構成の検討、グループディスカッションのテーブル分けにあたっての参考情報とさせていただます。後日となりますが、会員用 ML にてオンラインでの参加申込・情報登録の方法をお知らせいたします。